こんにちは、倉本ポップです。
さて僕は洋画が好きで休みの日なんかはよくDVDとかアマゾンプライムとかで観ています。特に偏りはなく様々なジャンルを観るのですが特にSFやアクション、ホラーを観ることが多いです。
そして影響を受けやすい僕は気に入った映画にハマり、何とか映画の主人公になれないものかと考えます。しかし当然、映画の主人公になることなどできるわけもないので、なんとか自分の中に映画の要素を取り込むことで少しでも主人公に近づこうと考えます。
そこでいつも映画の登場人物が身に着けている物や持っている物と同じものが手に入るか調べ、もし手に入るのなら買うようにしています。劇中の小物を身に着けることで少し特別になれる気がするんですね。
そんな僕のお気に入りの映画のひとつにボーンアイデンティティーという映画があります。その中にタグホイヤーの腕時計が登場するのですが、これがどうしても欲しくなり探し出しました。
実際にタグホイヤーリンクを購入してみましたので、外観や機能などをレビューしていきます。
ボーンアイデンティティーという映画
ボーンアイデンティティーという映画について簡単に紹介しましょう。
公開されたのは2002年。今から20年以上前(!)の映画ですね。
監督はダグ・リーマン監督。この監督はボーンアイデンティティーの他にも、この映画の続編である「ボーンスプレマシー」「ボーンアルティメイタム」の監督も務めています。
今回調べてみて初めて知りましたが、「Mr.&Mrsスミス」や「オールユーニードイズキル」などもこの監督の作品です。これらの映画は僕も観ましたが、ボーンアイデンティティーとは作風が大きく異なるのでまさか同じ監督だとは驚きましたね。
そして主演はご存じマット・デイモンです。僕の好きな俳優の一人です。僕がマット・デイモンを知ったのは「オーシャンズ11」という作品でした。同作品では主演ではないにしてもしっかりとした存在感を示しており印象に残っていました。そしてその後ボーンアイデンティティーを視聴しましたが、オーシャンズシリーズでは比較的明るい役柄だったので、ボーンシリーズを見たときは「ずいぶんとシリアスな役をやっているな」と思ったものです。
僕の中では2001年から2006年あたりのマット・デイモンが彼のイメージとして焼き付いているので、最近のマット・デイモン作品を観ると「歳を取ったな」と感じるとともに、昔とはまた別の魅力が出てきたとも思います。
「ボーンアイデンティティ」のあらすじは、記憶をなくした主人公ジェイソンボーンが、自分の命を狙うCIAの追跡から逃げながら自分の存在とは何かを探し求めるサスペンスアクションです。ボーンアイデンティティーはスパイアクションと思われがちですが、本人はスパイとしての記憶をなくしているので、個人的にはこれはスパイ映画ではないと思っています。
シリーズものの映画というのは続編が出るたびに面白くなくなっていく気がしますが、続編のボーンスプレマシーとボーンアルティメイタムともストーリーがしっかりつながっており変わらず楽しめます。
そして今回紹介するタグホイヤーの腕時計はボーンシリーズ3部作に登場する腕時計なのです。
リンク CT1110 BA0550について
紹介する腕時計はタグホイヤー リンク CT1110 BA0550というものです。
この腕時計が発売された正確な年は分かりませんが、調べてみると2000年から2002年あたりだとの記載がありました。同じくタグホイヤーのセルというモデルの後継として発売されたようですね。
このリンクCT111XシリーズにはCT1110~CT1112まで存在し、文字盤の色の違いによって番号が異なります。ちなみにCT1114~CT1116まではリンクではなくシーレーサーという別モデルの型番になります。ここではCT1110~CT1112をまとめてCTシリーズと表記します。
CTシリーズは型番によって細かくデザインが分かれています。判別方法は以下の通りです。
まずCT111Xの最後の数字で文字盤の色が判別できます。以下の通りです。
- CT1110 青文字盤
- CT1111 黒文字盤
- CT1112 白文字盤
さらにこのCTシリーズには文字盤のデザインが2種類存在します。これはタグホイヤーがLVMHグループ(ルイヴィトンの会社)の傘下に入ったことによってデザインの変更があったためです。主なデザインの変更点は以下の通りです。
- 変更前は12、3、9のインデックスがあるが、変更後は12のみ
- 変更前は文字盤にprofessionalの表記があり、変更後はLINKの表記になっている
- タグホイヤーのロゴがカラー表記から中抜き表記になっている
- インダイヤルの縁取りがない
個人的にはデザイン変更前の方がまとまりがあると思いますね。変更後はすっきりとした印象になっていますが、華やかさがなくなってしまったように思えます。
実はボーンアイデンティティーに登場するリンクの正確なモデルはいくら調べてもはっきりしませんでした。
理由は古い映画ゆえの情報の少なさと、劇中でこの腕時計がはっきりと映る場面が少なくかつ不鮮明であるためです。はっきりしていたのは文字盤がLVMH以前のものであるということのみ。これはとても分かりやすいのですぐに判別可能でした。
どうしてもはっきりしなかったのは文字盤の色でした。腕時計が登場する場面は暗く、文字盤の色が判別できなかったのです。
一番有力な説はCT1111、つまり黒文字盤であるという説。腕時計が登場するシーンを何度も見返すと確かに文字盤は黒に見えます。次に有力な説はCT1110、青文字盤であるということでした。CT1112の白文字盤でないということだけははっきりしていましたので、登場するのは黒文字盤か青文字盤のどちらかということになります。
黒文字盤の説ですが、登場する場面が暗いので仮に青文字盤であっても黒に見える可能性はありました。他の場面で見ても不鮮明で判別不可能でしたが、なんとなく青文字盤にも見える気もしていました。
結局、文字盤の色ははっきりしませんでしたが、このリンクの発売当時にタグホイヤーは青文字盤のCT1110を広告に大きく使っていたようでしたので、きっと映画に登場するのもCT1110だろうと判断し、青文字盤を購入することに決めました。
このリンクを手に入れるためにネット検索で中古品を探していましたが、情報はほとんどありませんでした。しかし購入を諦めきれずヤフオクを毎日チェックする作戦を取りました。
実はCT1110はけっこうネットオークションに出品されています。しかし20年近く前の時計であることや、特別人気のあるモデルでもないので雑に使われてきたものが多いようで、付属品が全く無かったり傷だらけの物ばかりでした。
そんなときにまさかの箱、説明書、ギャランティカード、リペアカードありの新品仕上げ済みのものを発見。これほど状態のいいものはもう日本国内で見つからないだろうと判断し迷わず落札しました。
リンク CT1110 BA0550をチェック
購入したリンクを紹介していきます。まずは正面から。撮影用に10時10分に時刻を合わせています。そのため竜頭も引きっぱなしの状態です。
ケースサイズは竜頭まで含めると45mmです。標準的なサイズの腕時計です。
初見で感じたのは、思っていたよりも文字盤の青が鮮やかであったということ。写真では少しくすんで見えますが実際は明るい青色をしています。
今回購入したリンクは新品仕上げ済みのものでしたのでブレスも非常に綺麗でした。ほとんどの中古品はブレスが小傷だらけという場合が多く、また古い時計なので新品のブレスを手に入れるのは非常に難しいためなるべく綺麗なものを選びたいですね(社外品への交換前提なら気になりませんが)。
動力はクォーツ、つまり電池ですね。「なんだクォーツか」と思われる方も中にはいるでしょうが、僕のように土日は腕時計をしない人間にとっては週明けに動いているクォーツはとても便利です。
新品仕上げ済みの逆回転防止ベゼルには目立つ傷もなくとてもきれいです。ベゼルの操作感もカリカリと軽く回せます。逆回転防止ベゼルについてはダイビングなどで酸素の残量を知るための機能だということは知っていましたが、それ以外の使い方はよく知りませんでした。付属の説明書を読むと、12時位置を現在の分針に合わせることで経過時間を知ることができる、と書いてありました。駐車時間などを確認するときに使えます。
防水は200m防水ですから日常生活の中で腕時計に水が入ることはまずないでしょう。通常、中古品の防水機能を信用するのは不安ですが、今回はリペアカードがありましたので防水機能もしっかりと保たれていることがわかりました。
追記:後日電池が交換の際に防水検査をしたら防水性なしと言われました。さすがに中古品の防水機能はチェックした方がよさそうです。
青い文字盤の中にタグホイヤーの緑と赤のロゴマークがいいアクセントになっています。
時針と分針はアロー針で読み取りやすいです。広く夜光塗料が塗られています。インデックスは3時、9時、12時にアラビア文字。あとはバーインデックスです。バーはなめらかに縁取りがされていて良く光を反射します。赤い針がクロノグラフの60分積算計、白い長針がクロノグラフの秒針です。
日付は4時位置にあります。インダイアルは3つあり、6時位置が秒針、3時位置が1/10秒、9時位置が12時間積算計です。
モデル名はリンクですが、文字盤にはLINKの文字はありません。モデルチェンジ後のデザインにはLINKと記載があります。
ちょっと竜頭周りが汚いですね。
腕時計の右側にボタンが2つ付いています。クロノグラフ用のボタンです。上がスタート・ストップ。下がリセットです。このクロノグラフですが、スタート・ストップは何度でも行えます。クロノグラフ作動中にリセットボタンを押すとラップタイムが記録されますが、一度でもストップすると使えません。ストップしなければ何度でもラップを計れます。クロノグラフでは1/10秒、12時間まで計測可能です。
ダイヤル内側の外周にタキメーターが備わっています。タキメーターはクロノグラフを作動させて1km進んだときに経過した秒針の位置を見ることで時速を計測できる機能です。他にも、何か物を作る時に1つを作り終えたときの目盛を見ることで、1時間当たりの生産量を確認できます(例えば1つの物を作るのに30秒かかる場合、1時間で120個のものを作れる)このタキメーターに関しては僕はあまり使い道はないと思っていて、そもそも1km進んだことが確認できなければ時速を計測できないので日常生活での実用性は低いように感じます。
バックルのロック部分です。タグホイヤーの立体ロゴがあります。
ロックは2段階ですから腕から落ちることはまずありません。ロックは固めで親指でしっかりと外す必要があります。
バックルの内側にはタグホイヤーの刻印があります。
バックルはしっかりと形成されたパーツでできており堅牢なつくりをしています。ガタつきもありません。付けやすさは普通です。
タグホイヤーのリンクといえばこの特徴的なブレスですね。人間の背骨にヒントを得たデザインらしいです。
このブレスですが、コマの一つ一つが少しカーブしており手首に合わせて沿うようになっています。装着感はとても良いです(できればブレスの長さを微調整ができるとよいのですが)。
このブレスは面白い構造をしており、通常の腕時計のブレスと異なり側面にコマをつなぐ棒が入る穴がありません。コマの一つ一つは内部の小さなネジで固定されており、調整するには端から外していく必要があります。側面に穴がないので横から見ても美しいですね。
中古相場はどのくらいか?
このリンク CT1110 BA0550の中古相場ですが、おおよそ6万円から8万円というところです。
僕は付属品ありの美品を75,000円で購入しましたが妥当な価格だと思います。個人ではなく、質屋さんで購入しました。個人売買でしたら6万円台で購入可能です。ヤフオクでは3か月に1本程度の出品があります。楽天やその他のネットショップではあまり見かけません。
腕時計の状態と価格にはあまり関係はありません。5万円台でも綺麗なものもありますし、7万円台でも傷だらけのものもあります。傷のあるものを購入して外装仕上げをするのもありでしょうが、そうなると相場よりも割高になりますので初めからなるべく綺麗なものを選ぶ方が良いでしょう。
初めての腕時計としてもオススメ
さて、このリンク CT1110 BA0550ですが、上品かつスポーティーなデザインで作りもしっかりしているので高級感もあります。タグホイヤーというブランドも高すぎず安すぎずの印象を与え、意外と初めての腕時計にもオススメできます。
「そんなの中古の型落ちタグホイヤーじゃん」と言われるかもしれませんが、映画に登場する時計というこだわりを持って買うのならば問題ないでしょう。この腕時計はけっこう人気があるようで価格も安定していますから、中古で買って綺麗に使えば飽きてもほとんど損失なく売ることができます。優秀ですね。
今回購入したものはおそらく市場にあるCT1110の中でもかなり綺麗な一つだと思います。本当はコレクションとして保管しておけば、しばらくしてまた高く売ることができるのですが、僕の考えとして物は使ってこそ価値が出ると思っていますから傷を恐れることなく思い切り使っていこうと思います。
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