僕はここ半年ほど筋トレにハマっている。
なぜ筋トレを始めたかというと、自分の体型を変えたいと思ったからだ。
僕は身長168cm体重52kgのいわゆるガリガリであった(これは今もそんなに変わらないが)。
僕はこのヒョロガリな体型が嫌であった。見るからに弱々しいし、ぶつかったらすぐ吹っ飛ばされるし。
バイクに乗っているが筋肉がないとそのバイクも重たく感じるし。
僕は男らしい体型にあこがれていて、理想は室伏広治さんのようになりたいと思っていた。
かつて自分の体型を変えようと何度も筋トレにチャレンジしたことはある。
しかし今まで一度も筋トレが続くことは無かった。今思えばやり方が悪かっただけなのだが当時の僕は特に調べることもなく筋トレは自分には向いていないのだと思ってあきらめていた。
その僕が、いまプリズナートレーニングは続いている。
そしてプリズナートレーニングを続けている僕が、自分がそうであるからこそ、ガリガリにはプリズナートレーニングが向いていると断言できる。
この記事では、なぜガリガリは筋トレが続かないのか?、そしてなぜガリガリにはプリズナートレーニングが向いているのか?、実際にガリガリがプリズナートレーニングを行うとどうなるのかを紹介しよう。
なぜガリガリは筋トレが続かないのか?
僕の考えだがガリガリな人は筋トレが続かない傾向にあるのではないだろうか。
筋トレが続くのであれば、みんなガリガリ体型から脱することができるはずである。
でもそうではないということは筋トレが続いていないということだ。
僕は自分の経験からガリガリの人が筋トレを続けられない理由は3つあると思う。
ガリガリは筋トレに必要な筋肉が付いていない
ガリガリは筋肉量も体脂肪量も少ない。だからガリガリなのだ。
脂肪が少ないことにさほど問題はない。せいぜい骨が浮き出てくるくらいだ。気にしなければどうということはない。
ガリガリの問題は筋肉量が少ないことである。
まず筋トレをするには当然だが筋肉を使う。筋トレは今ある筋肉を使い、鍛えることでより強化されていく。筋肉を大きくするということはこういうことである。
だがガリガリな人は筋肉量が少ないため、そもそも筋トレをするために必要な筋肉がついていない場合が多い。少なくとも僕はそうであった。
マシンやウェイト、あるいは自重トレーニングであってもその重さをコントロールするために必要な筋肉が備わっていなければそもそもトレーニングにならない。
ガリガリは筋肉がないから筋肉を鍛えることができないのである。
筋肉が少ないがゆえ思うようにトレーニングができなければモチベーションも上がらずにやめてしまうだろう。
実際に僕も数年前に筋トレを始めようと思ったとき、まずはダンベルを買った。
僕が買ったダンベルは2kgから10kgまで調整できるものであったが、最初は5kg程度で始めた。
筋トレと言えばダンベル。そしてアームカールだと思っていたのでこのチョイスは当然だった。
しかしそもそもガリガリの僕にはダンベル2kgでも重たく感じられて、1回1回のアームカールがとてもしんどいのだ。
一応しんどさに耐えながら毎日アームカールをやってはみたのだが、1回1回がつらくて続かなかった。
結局、ダンベルは部屋の端っこで置物になってしまった。ありがちだよね。
ガリガリは体力がないから多くの筋トレがこなせない
ガリガリな人は筋肉が少ないだけでなく、体力がない場合が多い。
これは普段から運動していないなど様々な原因があるが、僕が思うにガリガリな人は多くのエネルギーを必要としない。
エネルギーを消費しないから普段の生活で体力を消耗することが少ないのだ。
体力を使わないのだからそもそも体力を必要としない。だから体力がないのだと考える。
本格的に筋トレをしようと思えば、トレーニングはある程度激しいものとなる。
エクササイズとは違い多くの体力を消耗する。
体力がないということは多くのエネルギーを消費するトレーニングに耐えられず、すぐに疲れてしまうということだ。
少し動いただけで息があがってしまっては思うようにトレーニングができない。
「疲れるから今日はいいや。明日やろう。」などといった考えになってしまい、最終的にはトレーニングのことを忘れてしまうだろう。
僕もトレーニングをしていてかなり疲れる。
しかも疲れはすぐ来る。1セット終わったらもう疲れて2セット目までの休憩が長くなる。
長く休憩をしていると他のことを始めてしまう。
するとそっちの方に意識が向いて、気づいたらトレーニングはまた明日のしようと自分に言い聞かせているのだ。
ガリガリはトレーニング後の回復に時間がかかる
ガリガリな人は筋肉量が少ないので、高重量を扱ったトレーニングには不向きである。
自分の力に合ったトレーニングをしたとしても、慣れていないので初めのころはどうしても筋肉痛や関節の傷みからは逃れられない。
ガリガリな人は筋肉が発達していないから、筋肉が発達している人に比べ軽めのトレーニングでも激しく損傷し回復に時間がかかる。
負荷が小さくても損傷が大きいのである。
僕は初期のころ、例えば腕立てをして肩・胸・腕の筋肉を追い込んだが、すぐに筋肉痛になり回復するまで1週間ほど要した。
筋肉痛が残っている間は満足のいくトレーニングができないため、その部位のメニューは避けるが、あいだが空くことによってトレーニングのモチベーションが低下する。
なんとなく毎日やらなくては効果が途切れそうな気がするのだ。
しかも筋トレはすぐに成果が出るわけではない。
激しいトレーニングで1週間の筋肉痛になったのに全然成長が感じられないので、トレーニングに向いていないのではと考え始めてしまう。
そうなれば「筋トレはもういいや」となってしまい、終わりだ。
プリズナートレーニングとは?
プリズナートレーニングとは、筋トレ本のタイトルのことである。
この本はアメリカ人のポール・ウェイド氏によって書かれた本であるが、通常の筋トレ本と違い独特のタイトルをしている。
タイトルの由来は、著者がかつて刑務所に収監されており、その刑務所内で得たトレーニングの知識を基に書かれているからということである。
つまり、著者は囚人=プリズナーだったのである。
彼のトレーニングだからプリズナートレーニングなのだ。
ちなみに英語の原題は”CONVICT CONDITIONING”であり、囚人のコンディショニング(コンディショニングは調整とかの意味がある)という。
確かに日本人にはプリズナートレーニングの方が囚人トレーニングという意味で伝わりやすいだろう。
この本の特徴は、紹介されているトレーニングは全て自分の体重を使うトレーニング=自重トレーニングであるという点である。
主に自分の体だけでトレーニングを行うので、一般的なトレーニングに必要とされるウェイトを必要としない。
刑務所内でも行えるトレーニングがベースになっているので当然といえば当然なのだが。
これがこの本の最大の特徴であり、最大のウリと言えよう。
さらにこの本にはプロテインはいらない、マシンもウェイトも不要などと書かれているが、これはいささか大げさな気がした。
この辺の表現は人によって好き嫌いがあるだろうが、本の内容自体はいいものなので一度手に取ってみて欲しい。
ガリガリにプリズナートレーニングが向いている理由
さてここまでで、なぜガリガリな人は筋トレが続かないのか、プリズナートレーニングとは何かを説明した。
そのうえでガリガリの僕がプリズナートレーニングがガリガリな人に向いているといえる理由を語ろう。
プリズナートレーニングは自重トレーニングだから負荷が軽い
プリズナートレーニングは基本的に、というかすべてのトレーニングメニューにおいて自分の体重を使う。
いわゆる自重トレーニングである。
自重を使ったトレーニングの良いところは、ウェイトトレーニングよりも負荷の調整が楽な点にある。
実はガリガリな人と自重トレーニングの相性はかなり良い。
理由は簡単。ガリガリな人は体重が軽いからである。
例えばあなたの体重が50kgだとして、普通の腕立て伏せをやるとしよう。
普通に腕立てをすると腕にかかる重さは体重の約70%。体重50kgの人ならば約35kgである。
しかし体重100kgの人が腕立てをやろうとすれば腕にかかる体重は約70kgになる。70kgの重さはかなり鍛えていないと持ち上げることはできない。
自重トレーニングの負荷が軽いという面でガリガリな人は有利である。とはいえガリガリは自分の体重を持ち上げることはなかなかできないので負荷を調整する必要がある。
通常の腕立て伏せで腕に約70%の負荷がかかるが、これできついと感じるならば体の角度を変えることで腕にかかる負荷をさらに減らすことができる。
そうやって自分の体を使って負荷を調整できるのが自重トレーニングの良いところである。
まず自分に扱える重量を見つけ出して、そこからだんだん負荷をかけていく。やっていることはウェイトトレーニングと同じなのだ。
さらに自重トレーニングは体の一部にだけ負荷をかけるものは少ない。腕立てをやれば、肩・胸・腕、さらに体を一直線に支えている背中や足など関係する部位全てに負荷がかかる。
ガリガリな人がからだの一部だけを集中的に鍛えれば、その部分だけ筋肉が発達するだろうがバランスが悪くなる。
自重トレーニングによってあらゆる体の部位をまんべんなく鍛えることで、自然とバランスの良い体になっていくのだ。
自宅でできるので他人の目が気にならず自分のペースで続けられる
ガリガリな人が本格的に筋トレをやろうと思ってジムに通うとしよう。
ジムに行くと必ず人目がある。いろんな人から見られるのだ。
人目が気にならない人ならば何も心配はいらないが、皆がそうではないだろう。
ガリガリな人は最初から高重量を扱えないので、おのずと軽い重量でトレーニングすることになる。
しかしジムには普段から鍛えている人が多く来ているので、みんな自分よりも重たい重量でトレーニングをしていることだろう。
そんな中で自分だけ軽い重量でトレーニングいていると、どうしても恥ずかしくなってしまうのだ。
ただでさえガリガリは自信がないのに余計に自信を無くしてしまうではないか。
さらにマシンを使おうにも使い方がイマイチわからなくて、楽で簡単なマシンばかりを選択してしまうだろう。
僕はジムに行ってもチェストプレスとレッグエクステンションしかまともに使えない。
他のマシンの使い方はよく分からないし、使い方がわからないと周りから見られて恥ずかしい思いをする。
結局ジムに行っても人目が気になってしまい、結果的に満足のいくトレーニングが行えない。
1回1回のトレーニングに全力を尽くせなければいつまでたっても筋肉はつかないのである。
プリズナートレーニングは自重トレーニングであり、使うものは自分の体だけである。
だからどこでもトレーニングを行うことができる。
基本的に家でトレーニングを行うことになると思うが、自宅でのトレーニングはジムでのトレーニングに比べて人目がない。
だから最初からちゃんとできなくても誰も見ていない。
どんなに苦しい顔をしても誰も観ていないので恥ずかしくない。
完全に自分のペースでトレーニングを行えるのである。
トレーニングにのみ没頭することができるので、常に全力でトレーニングに打ち込める。
実はこれが自重トレーニングの最大のメリットかもしれない。人目を気にしなくていいのはとても気楽だ。
トレーニングは継続が大切。気楽に行えるということは継続しやすいということにつながる。
ただ、人目がないからさぼりがちになってしまうというデメリットもあるので注意が必要だ。
ガリガリゆえに体の変化がわかりやすい
ガリガリな人は、おなかが出て醜いということは無いだろうが、骨が浮き出ていて、なんだか弱そうな見た目をしている。
だがこのガリガリ体型も悪いことばかりではない。
筋肉は脂肪が少ない方がよく見えるのだが、太っている人に比べてガリガリの方がからだの変化がわかりやすいい。
トレーニングを続けていけば確実に体は変わっていくのだが、ガリガリな人は最初から脂肪が少ないので、筋肉が良く目立つようになる。
3か月くらいから変化し始めるが、ガリガリだと筋肉がついたことがわかりやすい。
この効果を実感できるということがトレーニングのモチベーションを維持するうえで最も役に立つ。
からだの変化が見えるようになるとトレーニングが楽しくなってくるのだ。
「お、筋トレの成果でてきたな」と感じるようになればあとは自然と体がトレーニングを求めるようになる。
いつしかトレーニングが日課となり、自分の生活に欠かせないものになっていく。
そうなればもう何もいらない。ただワークアウトの流れを身を任せるだけだ。
半年間プリズナートレーニングを行った結果
さて、ここまでプリズナートレーニングをべた褒めしてきたわけだが、実際に効果はどうなのか気になるだろう。
プリズナートレーニングを続けている僕を実例として紹介しよう。
僕は2019年7月からこのトレーニングを開始した。
今も続けているので半年間続けていることになる(まさかこんなにトレーニングが続くとは思わなかったが)。
筋トレはすぐに効果の出るものではないが、半年も筋トレをすれば少しずつ効果が表れてくるものだ。
僕はトレーニング前に写真を撮っていなかったので、完全なビフォーアフターにはならないが、気が向いたときに写真を撮っていたのでその写真を下に載せる。
いやガリガリだなぁ!
そう、半年たってもガリガリはガリガリのままなのである。
この自重トレーニングだけを頑張っていても半年程度で筋肉質になるわけではない(ここがポイント)。
手っ取り早く筋肉をつけたいのならばもっと科学的なアプローチの方が効果的だろう。
プリズナートレーニングは一歩一歩が小さいのだ。そこを分かっておいて欲しい。
筋トレはすぐに効果の出るものではない。これだけは肝に銘じておいてくれ。
とはいえ以前と同じガリガリかと言われると全然違う。
まず、以前よりも筋肉の形が分かるようになった。
ガリガリに変わりはないのだが、以前はもっと骨が目立っていた。
今は筋肉がそこに存在することが分かるくらいにはなった。
これだけでも成長したといえよう。
さらにプリズナートレーニングは筋肉を大きくすることよりも、体の動きを良くする効果があると僕は感じている。
まず以前よりも体全体が軽やかに動くようになった。これは顕著に表れている。
いきなり体に力を入れて動き出してもしっかりと体がついてくるのである。自分で肉体をコントロールしている感覚がそこにはある。
さらに体をより細かく動かせるようにもなった。
これは筋肉がついてきたからなのかもしれないが、以前よりも動作の幅が広がった感じがする。
たとえば腕を伸ばして曲げる動作にしても、前は5段階だったところが8段階くらいになったような気がするが説明が難しいな。
体の稼動域が広がったという表現がベストかもしれない。
プリズナートレーニングは関節の強化にもかなり力を入れた内容なのでそれが影響しているのだと思う。
軽い負荷で関節や健をならしていくのでケガしにくいという良さがある。
このように、巨大な筋肉を求める人にとってはあまりにも小さな成長かもしれないが、今まで筋トレが続かなかった僕にとってはこの成長は大きい。
なによりも続けられているということが一番良かったと思う。ときどきサボったりもしているが、それでもやめようとは思わない。
プリズナートレーニングのメニューならばいつ、どの段階からでもまたスタートできるのであきらめる必要がない。
諦めなければ、いずれは自分の思い描いた場所にたどり着けると信じている。
まずは何も考えずプリズナートレーニングを始めてみよう
筋トレへの挑戦は覚悟がいる。
なぜなら1日2日で終わるようなことではないからだ。
これから一生をかけて体を作っていくことになる。
ガリガリの自分と決別したいのならば何も考えずにプリズナートレーニングを始めてみることをオススメする。
このトレーニングに必要なのは、この本と自分の体だけ。
他には何もいらない。
あとは気持ちの続く限りトレーニングに没頭するだけだ。
僕はまだこれからも続けていくのでこのブログで経過を紹介しようと思う。
ガリガリのみんな、がんばろうな!!
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