さて、今回はNAロードスターの中古車相場を調査しました。
僕はロードスターが大好きで10年前から購入を検討していますが、いろいろあってまだ購入には至っていません。しかしそろそろ所有したいという欲を抑えられなくなってきましたので、今がまさにが購入時期だと感じています。
NAロードスターは1989年に登場した車なので新車はありません(現在買える新車のロードスターはND型です)。よって購入する車両は全て中古車ということになります。そこで良い車両を購入するにあたり中古車の相場を知っておく必要がありますので、価格を調査するとともに記事にして記録しておくことにしました。
僕と同じようにNAロードスターの購入を検討している方がいれば参考になるかと思います。
2022年7月現在のNAロードスターの相場
調査はカーセンサーを参考にしました。このブログで中古車相場を調べる際は全てカーセンサーの価格を元にしています。
そして今回の条件は基本的にMTだけを対象としています。
というのもロードスターを購入しようと考える方はMTを選ぶ傾向が強いと思いますし、僕自身もMTしか興味がないためMTの相場が分かれば十分だからです。しかしロードスターにはATも設定されているので最後にATの相場も掲載しています。
条件なし(MT)
まずは検索条件を指定しない「条件なし」で検索します。特に条件を設定しないとNAロードスター全体の登録台数は174台でした。
やはり30年以上前の車ということもあり車両台数は少ないですね…と思いきや、30年以上前の車で中古車が170台も流通しているのは多い方と言えます。ロードスターは大切に乗るオーナーが多いので滅失する車両が少ないことが中古台数維持の原因でしょう。
最安値は1990年式、ホワイト、走行15.9万キロ、修理歴有り、MT、車両価格55万円です。
車両の状態はあまり良いとはいえませんが、走行距離は適正距離くらいですね。30年という年月を考えれば走行距離15万キロは少ないくらいでしょう。NAロードスターは低走行の車両を探すことは難しくなっているので、ある程度の過走行車両は検討対象になると思います。
走行距離や修理歴を気にしなければ他にも以下のような車両があります。
条件を定めなければ色んな車両に出会えますが、安い車両は状態はあまりよくありません。車両の状態が綺麗かつ今後も乗り続けられる車両を求めているのであれば自分なりに最低限の条件設定は必要と言えますね。
車両の状態について何も気にしないのであれば80万円前後がNAロードスターの相場だと言えます。
10年ほど前は50万円でそこそこの車両が購入できたのですが、現在は状態の良し悪しを問わずこのくらいの値段が付くようです。
修理歴無し(MT)
次に「修理歴無し」という条件で車両を絞っていきます。
修理歴無しは中古車を探すうえで基本的な条件設定になると思います。特にこだわりがなくとも修理歴は無い方がよいという方も多いでしょう。実際のところ修理歴の有無だけでは車両の状態は判断できないのですが、そもそも修理歴に該当するような修理をしていない車両の方が安心できるという考えはよく理解できます。
修理歴無しで登録されている車両は108台になりました。修理歴無しという条件を設定するだけで中古車台数が半数程度になってしまいます。
修理歴無しの最安値は1990年式、シルバー、走行12.8万キロ、修理歴無し、MT、車両価格79万円です。
写真だけ見るとかなり綺麗な車両に見えますが、ロードスターの傷み具合は写真だけで判断できるものではないので実車を確認しなくては何とも言えませんね。走行距離12万キロというのは標準的な数字だと思います。シルバーはNAロードスターの中でも多く見られるカラーですが人気はあまりないように感じます。シルバーはスタイリッシュで良いカラーなんですけどね。
修理歴無しという条件で絞ってみると相場は90~100万円になるようです。
しかし修理歴がないというだけで車両の状態自体は悪いというものが見受けられますので、修理歴有りで良い車両を探すという選択肢も検討すべきでしょう。走行距離不明車や改ざん車もありますので慎重に選びたいところです。
修理歴無し・走行距離10万km以下(MT)
状態の良いNAロードスターを探すという観点から検索条件を「修理歴無し・走行距離10万km以下」に設定してみます。走行距離10万km以下に設定することで過走行車両を排除できますので状態の良い車両を見つけやすくなります。
修理歴無し・走行距離10万km以下の登録台数は56台でした。修理歴無しだけで絞り込んだ時(108台)よりもさらに台数は減少しましたね。ただNAロードスターで10万km以下というのは相当大切に乗られてきた車両ですから中古車も状態の良いものが多いようです。
最安値は1996年式、シルバー、走行6万キロ、修理歴無し、MT、車両価格119万円でした。
これまたシルバーの車両ですが、どうやらシルバーだと他のカラーに比べて少し値段が下がるということが見えてきました。カラーによっても中古車価格に差が出るので、もし特定のカラーが欲しいということであれば少し価格を考慮する必要があります。
走行距離6万キロはNAロードスターの中では低走行な部類に入ります。1年で2~3千キロ程度しか走っていない計算になりますね。普段はガレージに保管していて週末に少し乗るという使い方をされてきたのでしょう。少なくとも日常的に足として使っていたのであればこんなに低走行で生き残れません。
修理歴無し・走行距離10万km以下の条件だと相場は150万円~といった感じです。
120万円台の車両は状態にもよりますがお買い得と言えます。走行距離10万km以下といっても実際は9.*万キロなど10万キロを超えそうな車両も多く見られます。
台数こそ少ないですが、現状では150万円出せば比較的綺麗なNAロードスターが買えるというのはとてもポジティブな情報でした。なんせ新車NDロードスターの半額で綺麗なNAロードスターが手に入るのですから、選択肢としてはかなり魅力的でしょう。
修理歴無し・走行距離5万km以下(MT)
さらに条件を厳しく設定して「修理歴無し・走行距離5万km以下」で検索します。30年前の車両で走行距離5万km以下になるとほとんど新車みたいなものです。
修理歴無し・走行距離5万km以下で登録されている台数は19台でした。さすがにこの条件だと数えるだけしかありません。
最安値は1993年式、ホワイト、走行4.9万キロ、修理歴無し、MT、車両価格209万円です。
ついに価格は200万円を突破しました。写真をみるととても綺麗なホワイトのロードスターです。パッと見ですがほとんど傷みは無いように感じます(実車確認は必須ですが)。4.9万キロということなので年間2千キロも乗っていない計算になります。つまりほとんど乗っていないということです。それでいて209万円は間違いなくお買い得と言えるでしょう。
とはいえほとんど乗っていないからさぞ状態も良いのだろうという考え方は安直すぎます。もしかしたら今までまともなメンテナンスをせずに放置されていたから走行距離が少ない可能性もあります。実は極端に低走行な車両よりも適正距離でしっかりメンテナンスされた車両の方が状態が良いということは中古車によくあることです。ですから本当にNAロードスターを購入する気ならばどんなに遠方でも実車確認は必須でしょう。
修理歴無し・走行距離5万km以下の相場は200万円以上ということになります。
走行距離は3万キロ台が多いようです。NAロードスターは入門車なんて言われていましたが、200万円以上だと若者が遊び用に購入するにはちょっと高いですね。この価格帯の車両なら今後も大切に長く乗る用として購入する、もしくはコレクションとして保存用に購入するという2択かと思います。それでもまだNDロードスターの新車よりは全然安いので、NDの代わりに極上のNAを購入することもできます。
AT・修理歴無し・走行距離10万km以下
最後に「AT・修理歴無し・走行距離10万km以下」という条件で中古車を見ていきましょう。NAロードスターの購入を検討するうえでATを積極的に選ぶという方はあまり多くはないでしょうが、ATしか乗れない、ATの方が運転が楽だからATを選ぶ方も中にはいるでしょう。またあえて綺麗なATの車両を購入してMTに載せ替えるという方もいるようです。
AT・修理歴無し・走行距離10万km以下で登録されている車両は12台です。AT自体の数が少ないことに加え、修理歴が無い走行距離10万km以下という厳しい条件ですからこの台数は妥当でしょう。
最安値は1993年式、シルバー、走行7万キロ、修理歴無し、AT、車両価格65万円です。
これだけ低走行でも60万円台で買えてしまうというのは驚きですね。それだけNAロードスターにおいてATの価値が低いということでもあります。しかしこれだけ安いならばAT車を買ってMTに載せ替えても、元々MTの車両を購入するより安く仕上がるかもしれません。
上記の最安値車両は特別安いだけで実際のAT・修理歴無し・走行距離10万km以下の相場は100万円前後でした。
ATといえど低走行で修理歴が無いということでそれなりの価格になっています。同価格帯でMTの車両を購入しようと思えば状態の悪いものが多いのでミッションにこだわりさえなければATは狙い目かもしれません。
NAロードスターはプレミア価格へ突入
ということで今回はNAロードスターの中古車相場を調べてみました。思ったよりも価格上昇はしていないように見えますが、10年ほど前から比べると50%近くは上昇しているみたいですね。僕はずっとロードスターの相場を見ていますが10年前は状態の悪い車両で30万円台、適正距離の修理歴無し車両で70万円程度だったと記憶しています。当時、非常に綺麗な車両でも100万円で買えたはずですから現在の相場は上昇傾向にあると結論付けて間違いないでしょう。
ここ10年くらいでNAロードスターの価値が見直され始めたのが価格上昇のきっかけだと思います。新型のNDロードスターが発表されたことで過去のロードスターも注目されました。さらにNDロードスターがNAロードスターへの原点回帰を意識したということで最初期のNAロードスターがより注目を集めたわけです。実際にNDロードスターが発表された際はNAロードスターとの比較が多く見られました。それだけNAロードスターというのは後世のロードスターに影響を及ぼしているということですね。
相場から分かる通りNAロードスターはプレミア価格に突入しています。30年前の車両にこれだけの価値が付くことは他の乗用車では考えられません。同時期に登場したR32GT-Rほどではないにしろ、着実に値上がりを続けています。直近で大幅な価格上昇をすることは無いでしょうが、この10年の動きと同様に今後も緩やかに中古車価格が上昇していくと思われます。
しかしNAロードスターのもつ魅力を考えれば現在の価格が適正なのかもしれません。さらに時が経つにつれて状態の良い車両も減少していきますし、NAロードスターが欲しいなら明日買っても損はしないでしょう。なによりNAロードスターの楽しさは現在の価格以上の価値がありますからね。僕も来年の購入を検討中です。良い車両に出会えることを願います。
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