さて、昨年の7月にS2000の中古車相場について調べた記事を書きました。
当時、僕自身がS2000の相場に関心があったので記事にしたのですが、正直誰も読まないだろうと考えていました。しかし実際には記事を公開してみるとかなりのアクセスがあり、世間のS2000に対する関心は僕が思っていたよりも高いと実感したものです。
その後は時々カーセンサーを確認していましたが記事にするほど相場の変化はなく、ここ半年ほどは無関心となっていました。ところが先日、久々にS2000の中古車を見て驚愕。1年前よりもかなり価格が上がっていたのです。
ということで今回は、2020年7月現在のS2000の中古車相場を調べましたので、みなさまにご報告いたします。
2020年7月現在のS2000の相場
今回もカーセンサーで調べました。
条件なし、修理歴無し、修理歴無し・走行10万キロ以下、低走行車両、タイプSで調べました。
条件なし
まずは条件なしで見ていきましょう。
7月現在の登録台数は176台。1年前と比べると台数は減っているようですね。
最安値のものは、1999年式、走行17.5万キロ、修理歴有りで車両価格99万円です。かなり改造の施された車で状態は悪いかもしれません。
驚くべきはこれほどの過走行車両で修理歴があってもこの価格を付けていること。
昨年同様S2000はギリギリ100万円で購入できるということになります。状態のいいものはさらに資金を用意しないと買えないということになりますね。
中古車価格が高騰する車種にありがちですが、なるべく早く購入しないと、同じ状態でも年々価格が上がってしまい、同一の予算では後から買うと車輛状態が悪くなるという現象です。
他にも価格の安いものは過走行と修理歴有りが大前提。ある程度の予算がないと買うことすらできない車になってきています。
条件なしのS2000の中古車相場
- 2001年式、走行19.6万キロ、修理歴有り、車両価格109万円
- 1999年式、走行19.9万キロ、修理歴有り、車両価格115万円
- 2000年式、走行21.1万キロ、修理歴有り、車両価格128万円
昨年は100万円付近で手に入ったS2000ですが少しずつ値上がりしています。
底値の車両は状態が悪いこともありますので、なるべくいいものを選びたいところです。
修理歴無し
修理歴無しという条件ではどうでしょうか。
修理歴無しの登録台数は117台です。条件なしと比べるとかなり減りました。S2000は走りの車ですからなにかしらの修理歴がある方が自然かもしれません。修理歴のない車輛は比較的丁寧に乗られていたと判断できます。
最安値は、2003年式、走行24万キロ、ハードトップ付で車両価格138万円です。
修理歴有りに比べると最安値の価格が30万円ほど高いです。修理歴の有無は価格に大きく影響します。
修理歴無しで見ていくと以下のような車両もあります。
修理歴無しのS2000の中古車相場
- 2002年式、走行17.4万キロ、車高調付き、車両価格148万円
- 2000年式、走行12.1万キロ、タイプV、車両価格158万円
- 2001年式、走行15.7万キロ、レザーシート、車両価格168万円
やはり過走行車両が目立ちます。登場から20年近く経過した車ですから、20万キロ程度は走っていても普通といえます。走行10万キロであればかなり少ないと言えるでしょう。
修理歴無し・走行10万キロ以下
さらに条件を厳しくして、修理歴無し、走行10万キロ以下で探しました。
登録台数はさらに減り92台です。かなり貴重ですね。
最安値は2000年式、走行8.7万キロ、ドラレコ付で189万円です。これは結構お買い得かもしれません。
走行距離が10万キロ以下になると、200万円以上を用意する必要があります。
修理歴無し・走行10万キロ以下のS2000の中古車相場
- 2001年式、走行9.6万キロ、タイプV、車両価格198万円
- 1999年式、走行7.1万キロ、社外アルミ、車両価格199万円
- 1999年式、走行8.9万キロ、ハードトップ付、車両価格203万円
タイプS
人気グレードのタイプSはどうでしょうか。
登録台数は15台。ほとんどありません。
最安値は、2007年式、走行11.8万キロ、サーキット使用で車両価格328万円でした。やはりタイプSはベースグレードよりも価格が高く、同様の状態のものと比べると80~100万円ほど高いようです。
タイプS自体の台数もかなり少なく貴重な車になってきました。タイプSは今後も価格上昇を続けるものとみられます。値段は高いのですが、今買っても売る時に損はしないでしょう(むしろ利益が出るかもしれない)。
タイプSのS2000の中古車相場
- 2008年式、走行6.2万キロ、社外アルミ、車両価格358万円
- 2008年式、走行5.6万キロ、社外ECU、車両価格379万円
- 2008年式、走行4.4万キロ、ノーマル、車両価格439万円
- 2008年式、走行2.4万キロ、ノーマル、車両価格585万円
低走行車両
登録されているものの中には低走行車両も存在します。
2020年7月現在でもっとも走行距離が少ないものは、2006年式、走行240キロ(!)、タイプVで758万円です。S2000の新車価格が約400万円であったことを考えると、この価格はかなり高い水準だと考えられます。ただ、これほどの低走行車両は希少価値が高いので、購入して少し乗っても価値はほとんど下がりません。
探せばけっこう低走行車両は見つかるもので、他にも以下のような車両がありました。
低走行車両のS2000の中古車相場
- 2009年式、走行0.7万キロ、車両価格499万円
- 2006年式、走行0.7万キロ、車両価格498万円
- 2003年式、走行2.7万キロ、車両価格475万円
S2000の新古車を買うという思いで購入するのであれば、必ずしも高い買い物とは言えないでしょう。500万円で購入したS2000は今後それ以上の値段をつけるはずです。
S2000の価格は上がり続ける
僕個人の予想ですが、S2000の価格は今後も上がり続けます。
実際にここ1年間で50~100万円ほどの値上がりをみせています。ここまで価格が上がるとは僕も予想外でした。
以前も書きましたが、S2000の価格が上がり続ける理由はいくつかあります。
S2000の価格が上がる理由
- 絶版車であり、もう新車が手に入らない
- 後継車がなく、仮にあっても高回転NAのオープンFRで発売される可能性がほとんどない
- 唯一無二の車であり、S2000以外では替えがきかない
S2000は唯一無二の車であり、S2000を求める人はS2000に乗りたいのです。代わりになる車などありません。
車というのは不思議なもので、新車から年数がたつと価格が下がりますが、時間が経つにつれてさらに値を下げる車もあれば、再評価されてむしろ価格が上がる車もあります。
そう考えればS2000はいい車であると人々に評価されていて中古車の価格が上がり続けていますし、今後もさらに値上がりするでしょう。
近年の90~00年代スポーツカーの人気は凄まじく、中古車相場も上がり続けています。
本当に良い車はいつまでも価値が下がりません。たとえ高額な買い物だとしても、売却時にも高額になるので結果的には安上がりだったりします。
僕も1年前にS2000を買っておけばよかったと後悔すると同時に、いまからでも1台買っておこうかと思っています。
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