先日のことですが、地元の中心街にある小さなお店で仕事関係の方と飲んでいた時のことです。
そのお店は最大でも8人程度の収容人数が限界の小さなお店でした。いわゆる屋台的なお店です。こういったお店には様々なお客さんが来店されます。地元の方だけではなく、観光でこの地域を訪れた方も多くやってくるのです。
僕らが店に入ってしばらくした後、僕の隣に一組のカップルが座りました。もちろん隣にいるからと言って僕は自分から話しかけることは無く、しばらくは仕事関係の方とお話をしていました。ただ、店の方がそのカップルと話を始めて、会話を聞いているとどうやら東京から観光で訪れたカップルだということがわかりました。
屋台的な小さなお店というのはお客さん同士の交流も自然と生まれるもので、店の方とカップルの会話に我々も参加する形で、話が展開していきました。
そのカップルは北海道に来て2日目で、翌日には新千歳空港から東京に帰るとのこと。そこで残りの1日、この地域と周辺ででオススメの場所を教えてほしいと尋ねられたわけです。
納得のいく答えを導き出せなかった
そこで僕は今までのツーリング経験を最大限に引き出して、この地域から行ける範囲のオススメスポットを抜粋しました。東京から来た彼らは北海道らしい自然のある場所を求めているらしく、食や美術館などよりも海や道をオススメする方向で考えました。
しかし一つ懸念があり、それは彼らが観光する日は全道的に曇りもしくは雨であるということ。
スッキリとした快晴の日であればどこをオススメしても満足できるラインナップを用意できたのですが、天気が悪いとなれば話は別。自然あふれる場所も空が曇っていては雨が降っていては100%楽しみ切ることは難しいでしょう。とはいえ僕も北海道に住み、様々な地域をバイクで走ってきた男です。たとえ天気が悪くてもそれなりに楽しめるプランを考えてオススメしました。
しかしながら、晴れの日を得意とする僕の経験値ではなかなか納得のいく答えを導き出すことはできず、結局は無難でありきたりなプランになってしまいました。ただそれでもそのカップルは楽しそうに話を聞き、メモを取って計画を立てていたので、本人たちとしては十分有益な情報を得られたと感じていたことでしょう。
とはいえ僕は「もっと北海道らいし綺麗な場所があったし、時間が無いなりにも行ける場所はあったのにオススメできなかった…」という思いが残ってしまいました。ただ別れの際は互いに笑顔で「ありがとう」「楽しんでね」という言葉で締めくくることができたので、彼らにとってもまた自分にとっても楽しいひと時になったことは間違いありません。
もっといろんな状況に合わせた観光スキルを
今回の東京から観光に訪れたカップルに対しての一連の話から、僕はもっといろんな状況に合わせた観光スキルを身に着ける必要があると感じました。
自分一人でバイクにてツーリングをするのであればある程度適当な選択をとっても楽しいと感じますし、天気が悪くてもそれを楽しむことができますので問題ありません。
しかし本州から訪れたカップルにオススメする場所、そして天気が悪いという条件付きであれば話は変わってきます。僕一人の経験値の中では他人に自信をもってオススメできるほどの答えがないということに気づかされました。
まだまだ僕は北海道を知らないし、もっと知る必要があると思い知らされました。あらゆるシチュエーションにおいて楽しめる場所を見つけておかなくては、今回のように他人に情報を求められたときベストな答えが出せず、さらには自分自身が楽しむときにも不利になると感じました。
僕はまだまだ北海道を走り足りないようです。今年はちょっと時間が足りませんが、例年以上にひとつひとつの行動や場所に意識を向けてツーリングに行こうと思います。そして今回のように条件付きでオススメの場所を聞かれた際もこれ以上ないベストな答えを導き出せるようになりたいです。
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